お釈迦様と悪口男の話 俯瞰してみる、と言うこと

おはようございます☀

発達障害をみんなで考える会『ここから』代表のひなたまどかです^_^

先日、とても悲しい話を聞きました。

私の大事な友人(その方も発達障害です)がひどい暴言を言われた、と。

私はその言葉を聞いて本当に驚いて、そんな言葉を人に向かって言う人がいるんだ、と驚いたとともに、聞いた時に辛くなって泣いてしまいました。

私はこれまで47年生きてきて、人に対してそんな言葉を使ったことがありません。

いえ、何に対しても、そんな言葉は使ったことがないし、これから先もどんなに腹が立ったとしてもそんな言葉は使わないだろうと思います。

だって人に対してそんなことを思ったこともない。

そしてこんな話を思い出しました。

このブログをおそらく読んでくれるであろう大切な友人へ。

そして、心ない言葉をかけられている障害者の方々へ。


『お釈迦様と悪口男』


あるところに、
お釈迦様が多くの人たちから
尊敬される姿を見て、
ひがんでいる男がいました。

「どうして、あんな男がみんなの
 尊敬を集めるのだ。いまいましい」

男はそう言いながら、
お釈迦様をギャフンと言わせるための
作戦を練っていました。

ある日その男は、お釈迦様が毎日、
同じ道のりを散歩に
出かけていることを知りました。

そこで、男は散歩のルートで待ち伏せして、
群集の中で口汚くお釈迦さまを
ののしってやることにしました。

「お釈迦の野郎、きっと、
 おれに悪口を言われたら、
 汚い言葉で言い返してくるだろう。

 その様子を人々が見たら、
 あいつの人気なんて
 アッという間に崩れるに違いない」


そして、その日が来ました。

男はお釈迦さまの前に立ちはだかって、
ひどい言葉を投げかけます。

お釈迦さまは、ただ黙ってその男の言葉を
聞いておられました。

弟子たちは 悔しい気持ちで、

「あんなひどいことを言わせて
 おいていいのですか?」

とお釈迦さまにたずねました。

それでも、お釈迦さまは一言も
言い返すことなく、
黙ってその男の悪態を聞いていました。

男は、一方的にお釈迦さまの悪口を
言い続けて疲れたのか、しばらく後、
その場にへたりこんでしまいました。

どんな悪口を言っても、
釈迦さまは一言も言い返さないので、
なんだか虚しくなってしまったのです。

その様子を見て、お釈迦さまは、
静かにその男にたずねました。

「もし他人に贈り物をしようとして、
 その相手が受け取らなかった時、
 その贈り物は一体誰のものだろうか」

こう聞かれた男は、
突っぱねるように言いました。

「そりゃ、言うまでもない。
 相手が受け取らなかったら
 贈ろうとした者のものだろう。
 わかりきったことを聞くな」

男はそう答えてからすぐに、

「あっ」

と気づきました。


お釈迦さまは
静かにこう続けられました。

「そうだよ。今、あなたは私のことを
 ひどくののしった。
 でも、私はその 罵りを
 少しも受け取らなかった。

 だから、あなたが言ったことはすべて、
 あなたが受け取ることになるんだよ」
残念ながら、未だに、障害者のそのままである権利、人権は踏んづけられることが多いのです。

けれど、そんなことをする人にはきっと何かの形で返ってきます。

もし、暴言を浴びせられたとしても
もし、何か納得いかないことをされたとしても

きっといつか、そう言うことをする人には
何かしらの形で返ってくる。

そして、私は人にそんな言葉を浴びせないといられないその人に対しては

『そんな風にしないと自分を保つことができないなんてかわいそうに』

と思うことにしています。

これは
他人と自分の間に、きちんと境界線を引いていることで、言った人と言われた自分を俯瞰してみることができるとできるようになります。

俯瞰してみる、とは

自分の意識や目線を目の前のその人に向けるのではなくて、ちょっと高いところから自分も含めて見つめること。

例えばドローンの目線のように。

そうすると、その相手と自分を第三者から見るような目線で2人を見ることができます。

そうやって見たときにその第三者は、どちらの味方をするか、分かりますね。

きっと、いえ、必ず、第三者はあなたの味方です。

言われても、言い返すとその相手と同じになります。

自分をそのステージには置かないこと。

同じ土俵には立たないこと。

そんなイメージを持ちましょう。

俯瞰することは日々意識しているとできるようになりますが、難しい時は、そう言われた、と言うことを信頼できる友人に言ってみることが大事です。

そうするとその友人の目を借りて、第三者の目線でその出来事を見ることができます。



そして、きっと、その人はあなたの味方になってくれますよ。

私が私の日々辛いことを話す相手は幸いなことにすぐそばにいて、いつもこのおおきな木のように私の話を聞いてくれます。

この写真の大木は、『皇壇の杉』
旧朝日村の大網にあります。大日坊が焼かれる前の境内だったところにあります。

辛いことや苦しいことがあった時、
私はこのおおきな木に抱きつきにいくんです。

大木は何も言わないけれど、私の言うことを全て聞いてくれるし、何も言い返すこともありません。

なんでもないただの第三者として私の話を聞いてくれます。

そうすると、ポロポロと涙が自然に溢れて
帰るときにはスッキリします。

この大木は私にとってとても大切な大木でもありますが、山形県の天然記念物でもあって、一見の価値があります。
1700年の時を超えて、今私の目の前にも立っているこのおおきな木の懐にいられることに奇跡と幸せを感じます。



なんでもいい、そんな風に自分をリセットできる場所や相手がいるといいですね。

発達障害者はそんな時、ギャンブルやアルコールに依存しやすい傾向があります。若者の間で今、問題にもなっている自傷行為もそうです。

人に依存できないこと、周囲に理解者がいないことから、物や行為に依存する、と言うことがある、と松本俊彦先生がおっしゃってました。

俯瞰すること。

とても大事ですね。

では連休2日目を楽しんでください。

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