解離性同一性障害(多重人格)僕は君を守るために生まれた
こんばんは^_^
発達障害をみんなで考える会『ここから』の日向まどかです。
昨日、何気なくみていたテレビ。
多重人格者(解離性同一性障害)のharuさんの特集番組がとてもよかったなぁ。
たくさんの人格が彼の中(体は女性だけど心は男性)にいて、何かのきっかけで、入れ替わり立ち替わり人格が変わる。それは主人格であるharuさんにはコントロールはできないのだとか。
10人くらいいるという人格たちはコックピットと言われる椅子に座って現実世界をVRを見るように見ているんだそうです。コックピットに座っている人格以外はカプセルのようなものの中で眠ったり休んだり、一緒に現実世界を見たりして過ごしている。
そんなたくさんの人格がわーわーと頭の中にいてさぞかし大変だろうなぁ。
私も頭の中はいつも忙しいので(私の場合は1人で騒いでいるだけですけど)なんとなくその気持ちはわかります。
日々、疲れて、お休みの日は泥のように眠ってしまうというのはとても理解できたので、思わず涙が出てしまいました。
話がそれますが、私の頭の中が静かになるのはヨーガの時だけです。ヨーガの時はリードしてくださるインストラクターさんの声を聞いていれば頭の中は静かです。他に情報が入ってきてしまえばそれは難しくなりますが。
とても落ち着く時間なので私にとって大事な時間です。1人でも瞑想できると頭を休めることができるのでしょうね。無になるのはやってみたけど、出来たのは滝行した時くらいかなぁ。あとはどんなにトライしても無理なんでした。
なので、日々本当に疲れます。だから炭水化物をたくさん欲するとharuさんも言ってましたが、私も同じです。その体のどこに入るの?というくらい食べます。そのくらいエネルギーを使っているみたいです。
haruさんも毎日そんな調子で過ごしているそうですが、主人格のharuさんは脳内ではいつも水の中に沈んでいるイメージなんだそうです。で、haruさんにはharuさんの席が他の人格のコックピットの他にちゃんとあって、そこは一番優先されるのだそうです。
各人格は、それぞれ個性的で、性別は女子高生の唯ちゃんが唯一の女の子で、あとは皆、年齢もバラバラの男性、男の子だそうです。
各人格はなぜ生まれてきたのか、どんな時に出てきたのか、ということを各人格のまとめ役の男性が話していましたが、主人格のharuさんが困ったり悩んだりして辛い思いをした時に自分たちは生まれたのだ、ということ。
あ、つまり、レスキューのために生まれたんだ、とピンときました。
そして主治医の先生に言われたのだそうです。
『この人格たちは君を守るために生まれてきたんだよ』
と。
脳とは本当に不思議なもので、自分の体を守るためにおそらく最適な働きをします。
私が眠くなるのも、炭水化物をたくさん食べたくなるのも、脳がそれがいいと判断してくれているのかもしれません。
解離性同一性障害を受け入れて生活できるというのは大変稀なケースだそう。
haruさんの場合、主治医の先生の、あなたを守るために生まれてきたんだよ、という前向きな言葉によって、お先真っ暗状態だった彼の未来に一筋の光が見えたから前に進めたのではないかと思います。
発達障害の場合も、特性を前向きに捉えることができたら、と思います。
伊東愛子先生がおっしゃってました。
衝動性は人生を豊かにする、と。
私もそう思いますし、息子もこの言葉に大変うなづいていました。
チャンスを掴む機会が増える、ということなんです。
そんなこともあり、諸外国では発達の特性のことを『gift』といいます。
神様からの贈り物、と考えられたらとても素敵だなぁと。
日本では個性だよ、という言い方をしますが
発達特性は個性ではありません。
個性ならば変えることができます。
でも、特性は変えることはできません。
個性だよ、と言われるたびに苦しい気持ちになる自分がいます。
わかってもらえてないんだなぁ、、私の苦しみは。
私は特に、一見わかりません。わかってもらえません。
でも、たくさん我慢をして生活しているし、たくさん努力もしています。
数を数えるのも苦手だし、耳で理解することも苦手です。道も覚えられないし、自分の体の位置もわからない。周りがうるさいと人が何を話しているのか聞こえなくなります。
何より物の管理ができなくて、できるだけものを同じところにおきたいと思うけれど、特性上、それが決まる迄も時間がかかり、いまだに自宅には置き場所が決まっていないものがたくさんあります。(要するに散らかっている 笑)だから毎日のように探し物をしています。※今日、彩えんぴつブログをあげてくれた高橋くんとは私は逆です。
そんな落ち着かない中で生活していると、気持ちが荒みそうです。いや、苦しいです。
これを個性だと言われたら、じゃあ代わって欲しいと思います。
治りたくないんですか?と言われたこともありました。
治らない人に向かって治りたくないのか?と問うほど無神経なことはない。
治りたいですよ。
なら本当に治る術を教えてください。
でも、治ったと言われてもきっとそれが本当かどうかはわからない。
だって私の困りごとは私のものだから他者にはわからないんです。
ここに支援ということについての本来の姿が見えます。
その人がどう困っているのか、というのは本人にしかわからない、ということです。
こうだろう、ああだろう、と決め付けられることを発達障害者は特に嫌います。
何度も何度もそれをやられてきたから。
本人を尊重すること。
結局のところ、haruさんも沢山の人格たちも認めて尊重すること。
君を守るために生まれてきたんだよ
と、たくさんの人格たちを認めて受け入れることが前向きに生きていける鍵になった。
そう思いました。
この秋は発達関連のテレビ番組も目白押しです。
理解を広めるためにもぜひ見ていただけたらと思っております!
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